MONOZUKURI

ものづくり

1)簡易製材機

 背  景 

  近所の友人の依頼で「簡易製材機」の作製を頼まれ、見せられた写真を頼りに作る事になった。当初は1台だけとの予定だったが、図面を描いているうちに、木工好きの私は『この存在をもっと早く知っていたら』と思うようになった。丸太は比較的容易に手に入る環境にあるので、製材機があると必要なサイズの板材入手が手軽になる。と思うと他にも必要としている人がいるのではと考え、安定して入手できる部品を使っての設計に変更し量産できる体制を整えた。
 零細企業なので資金力は乏しく簡単には試作機が作れないので、設計段階での不具合予測・使い勝手向上策を追求。
 また、山林で伐採した丸太はなるべくその場で製材・乾燥できた方が搬出費用抑制・端材処理工数削減・乾燥スペース不要等々メリット多数。それを実現する為、本機は軽トラックで現場に運搬ができる仕様にした。
 地域内には自伐型林業(小規模林家)に携わる方が移住。施業に当たっては、極力山を壊さないように木材等の搬出路は幅を狭く施工し、使う重機も小型のもの。このような方々が間伐した丸太をその場で製材できれば、丸太の状態で出荷するより製材した板材で出荷した方が取引価格を高められ収益向上が望める。

 “簡易製材機は小規模林業家やDIYerに打ってつけ・・・”

2)車両用スリップ防止装置

 背  景 

 スパイクタイヤが使用禁止となって30数年、地球温暖化とはいえ峠道・橋の上などはアイスバーンとなり車体の方向制御が不能になったり、制動距離が夏場の何倍にもなり危険極まりない状況に陥ることがある。特に交差点においては、発進・停止時のタイヤの空転等により路面がツルツルになり、更に危険度は上がる。
 このような状況をなんとか打開したいと構想に着手したのが10年ほど前。数か月後概略構想は固まったが、構成機器をエンジンルーム内に収めるのは難しく数年頓挫していた。
 3年前の夏別件で部品を探していた時、その部品を使い単純な構造で作れそうな構想を思いついた。その後、本格的に設計を進め数か月後身近にある物で試作品を作製。長年協業してきたメーカーに電気制御をお願いし、テスト稼働できる状態になった。
 現在、車両に実装してのテスト待ち。

写真は右用搭載

3)経木製造装置

 背  景 

 2022年4月に「プラスティック資源循環促進法」が施工されたことを機に、従来までのプラスティック包装・袋類については厳しい視線が注がれるようになった。一方で、紙や布など「環境を汚染しない」素材でできた包装については、新たなニーズが生まれている。その中でも高付加価値が期待でき環境負荷が一層少ない「経木」包装にも注目が集まっている。
 経木は、木材の殺菌機能や水分調整機能・保湿機能が優れていたことにより、過去には肉類・魚類をはじめ各種食品の包装に多く使われていた。これはプラスティック・ビニールの台頭によってニーズが激減することとなったが、近年は「環境負荷が少なく、SDGsの理念に叶う」ことに加え、極めて便利であることが評価されている。
 以上のように注目が集まっている経木であるが、経木製造機械メーカーが皆無となり、設備が入手できないばかりではなく部品も入手できず、安定稼働が困難になっているのが現状。このままでは経木の供給が危うくなってしまう。
 経木は生の木材から加工するのが一般的。そこで、若干林業機械に携わっている弊社として、なんとか機械を作れないかと立ち上がった。今回の試作機後、量産を視野に設計を進行中。静かで家庭用コンセントで使える機械、間もなく設計完了、その後作製に入る。

4)薪ストーブ
  煙突昇温アラーム

 背  景 

 薪ストーブを使い始めた20数年前、使い始めて2~3カ月後の夕食後、近所に住むいとこから電話が入った。何事かと思ったら、煙突から火が出ているとの事だった。慌てて外に出て見てみると、煙突トップから数十センチくらい炎が出ていた。
 家の中に戻りストーブを見ると、後部のダンパーを閉め忘れ開いたままだった。ダンパーを開いたままだとこんな危険な状態になるという事を思い知らされた。
 これは何とかしないと危険と思い考えたのがこのアラーム。
 ストーブ直後の煙突に温度センサーを取り付け、温度調節器・警報ランプ・ブザー等を含む制御部をストーブ近くの壁に取付け。温度センサーが検出した値が温度調節器で設定した温度に達すると、警報ブザーとランプで周囲に知らせる。
 これにより、煙突内部の異常な温度上昇が即座に把握でき、火災等を防止できる。